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November 29, 2004

ハウルの動く城

 公開されて一週間も経つと耳に入れる気がなくとも評判は耳に入ってくるものだ。
 自分の生活の都合もあって少し先送りの気分だったが、英国ファンタジー好きで当然ハウルやクレストマンシー、九年目の魔法も既読、セイトウでは征士ファンの同志(笑)、Mさんの強いプッシュを受けたので、この日曜日映画館に足を運んだ。

 えーと、正直な感想をまず簡単に書くと、
・映画を見ながらあれこれ突っ込みを入れたくて、一人で黙ってみているのがつらかった。家で友達とわあわあ言いながら見たい映画だった。途中、何度も笑いたいシーンがあって我慢したのだが、あれは笑うところじゃなかったんだろうか…。
・ジョーンズ女史の原作をそのまま作っても宮崎監督の映画にはならないだろうし、映画の枠に収めるにはいろいろ取捨選択、さらに付加強調が行われるであろうことは予想済みだったが、ストーリーとしてのまとまりにはいま一つ(?)首をかしげるところもあった。自分は原作を読んでいるから、語られていない部分の「予想」も(原作に沿わない部分についても)見当のつけようがあるけれども、原作に興味がない人たちを含めて万人が楽しめるかどうかは少し疑問が残る。
・気になるキャスティングについて-- 予想していたよりも「さらに」よかった。
 もともとあまり心配はしていなかったのだが、ソフィはさすがベテラン、18歳と90歳を行ったりきたりする難しい役だったと思うが。しっかり者の長女。ハウルは期待以上に抑制されたしゃべり声で、初登場シーンには「そうきたかー!」と思ったが、ワタシ的にはばっちりだった。


 ちなみに、Mさんが私の背中を押した一言をあげておくと、
「誰にでもお勧め、は千と千尋以上にできない感じですが、(ダメ男好きのツボをもっている)マスミさんはお気に召すと思います!」
 確かに未見の方に手放しでお薦めできるかどうかはちょっとなー、という微妙な気持ちである。もちろん楽しんでごらんになった方もたくさんいらっしゃることは確かだし、私も楽しんで帰ってきたが、私の隣で見ていたアベック(大学生くらい? 社会人未満と思われる)の男のほうが席を立ちぎわいみじくもぼやいていた(「全然話がわからん。結局(あれとかこれとか)どうなったん?」)ように、物語に置き去りにされる方もあるだろうと思う。
 
 この先は所感各論でネタばれおよび若干辛口(?)の雑音になるので、これからご覧になろうという方はお読みにならず、まずはご自分の目と耳だけをもって映画館へどうぞ。
 ハウルについて万歳以外の言葉を聞きたくない方もどうぞお読みにならないでいただきたい。
 警告しましたよ。

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